神狼記昔語り 黒狼秘譚2 上 剣の時代
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亡き兄の跡を継ぎ、ヴェイアノスの将軍の座に就いたアシュラウルは、初戦の勝利に酔い、更なる戦いに逸る人々を抑え、バウィラノスの進攻に備えて、城塞の建設と軍の再編に腐心していた。一方、暗殺された父に替わり、バウィラノスの執政となったモアラもまた、台頭する軍部により、苦境に立たされていた。二人の思いとは裏腹に、再び戦いの幕が上がる。戦いの指揮を執るアシュラウルの双眸に映ったものは、皮肉にも同じ戦場に立つモアラの姿だった。
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