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※このコメントにはネタバレが含まれています。

楔先生の圧倒的な画力とストーリーに魅せられるリーマンオメガバ作品です!キャラクター全員が強かで気丈、でもそれぞれの孤独や葛藤を抱えながら心通わす、繊細な心理描写も読み応え抜群です。
ストーリーは、身体を武器に地位を築く美人オメガ烏丸が、転職したイケメン温厚隠れ腹黒のアルファ高羽と出会うところから始まります。烏丸は過去に父親からオメガであることを理由に無視され、その後、番いたい相手を見つけ関係を持つも見放され、愛情や信頼を見限り身体を使い仕事に命をかけます。対して、高羽は自身の育ての父(オメガ)が一人で子供を育てるために複数人と関係を持ち、それに頼らざるを得ない幼い自身の無力さそしてアルファ優位社会に疑念を抱いていました。彼は、烏丸にもオメガではなく一人の人間として生きるプライドを持つよう諭し、アルファの本能に流され身体の関係を持つことに激しく抵抗します。そんな、それぞれのトラウマと諦観を胸にぶつかり合いながら唯一の関係を紡ぎ、最後にはオメガの諦めでもなく、アルファの衝動でもなく、しっかりと想いを通わせて番になります。
最後に二人が、幸せに充足感の中で番になるシーンはドラマチックで感動します!本編後、別の読み切りを挟み描かれるその後は戸惑いながら幸福を噛み締める二人が最高に可愛いです。