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※このコメントにはネタバレが含まれています。

この作品を端的に表すと、天国⇒地獄⇒天国　です。
恋人同士のあまあまいちゃらぶが見たい人は回れ右した方がいいです。
『地獄』の部分があまりにも重たすぎて、最後『天国』で終わっても後味すっきり!ハッピーエンド!!みたいには受け止めきれません。
でも、そういう重たい話も好きだよ、という方はぜひ一度読んでみた方がいいと思います!
あと、挿絵がすごく素敵です。

(以下、長々と感想が続きます)
一粋さん、陽介さんverをコミカライズで読んでいたのですが、黛さんverはストーリーがすごく重そうで、なかなか手出しできませんでした。
ですが、今回思い切って購入してみました!

……泣いた。めっちゃ泣きました。こんなに泣くと思いませんでした。CDの方にも興味はありますが、文字だけでこんなに泣いてしまうなら、音声だと多分心が壊れてしまうのでそれはまたいつか…

最初の方、やたらと『幸せ』とか『良かった』ということが強調されていて、あらすじを知っていた程度の私でも、何かとてつもない不幸に襲われそうだなと感じましたがまさかの…
環希の気持ちも黛さんの気持ちも痛いほどわかるから、それぞれの心情を知るたびに心が痛くなって、本当に涙が止まりませんでした。
何もない風を装いながら、二年前の事件に縛られ続けている二人を見ているのは本当に…言葉に表せないほどの辛さを感じます。
あの事件が起きてからのお話は、自分の中に湧き上がる感情を抑えるために歯を食いしばりすぎて奥歯が折れるかと思いました。

それでも、紆余曲折ありながらも、所長のおかげもあって?新たな一歩を踏み出せて本当に良かったです。
おそらく二人が負った傷は消えることはないけど、それでも、世界中の誰よりも幸せになってほしいと願わずにはいられませんでした。