耳をすませばかすかな海
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謎めいた年上の男は、どんなに強く抱きしめても、心だけが──遠い。全てに秀でている事が、逆にコンプレックスになっている大学生・宮上和輝。何もかもに鬱屈していた高3の夏、ただ一度勢いで肌を重ねた年上の男・笙惟と偶然再会する。和輝の矜持や兄・瀬里への執着を、子供の甘えと鼻先で笑う彼の、甘い毒のような色香に翻弄されるのは、いっそ心地よかったが、だからこそ真面目に向き合おうとする和輝に、彼は底の見えない瞳で笑うばかりで──。
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想いが通じ合うまでの時間が、もどかしかったけど、その分その後の甘さがたまらなかった!!
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