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※このコメントにはネタバレが含まれています。

好きでやり込んでいたゲームを模した世界に放り込まれ、来たる最悪の日のイベントを回避するために、ゲームの主人公(攻)を育て上げて立ち向かおうとする受、という話。
受が転生させられたのは教会育ちの孤児である主人公に嫌がらせやウザ絡みをする、村一番のお金持ちの噛ませ犬お坊ちゃん。主人公が越えるための壁として設定されているライバルキャラ。(しかもメインじゃなくサブキャラくらいの立ち位置で、最悪の日がそのまま来れば死ぬ)
主人公に成長してもらうために嫌味なお坊ちゃんライバルとして振る舞いながらも、受本来の性格の優しさからボロを出してしまったりして攻に段々と好かれていき「なんでこんなことに!?」なラブストーリー。二人が暮らす村や通う町の学校が物語の舞台。

攻は基本無愛想で落ち着いてて男前(精神年齢高め)だけど受には懐いていて意外と感情豊か(でかい犬っぽさがある)で10代男子っぽくてかわいい。割と煩悩はありつつ、受の嫌がるラインを越えないところも良い。
受は「偉そうで嫌味な悪役令息」を演じよう!と頑張るものの「お前のためじゃない」と言いつつ世話を焼いたり、流されやすいけど恥じらいながら一生懸命怒っていたりな感じでツンデレっぽいかも? 容姿はかなり美しい設定。僕口調ツンデレすごく好みだった。

個人的に好きなところは、受が攻のライバルとしての役割を全うするために、学校での成績も剣技も極め続けてずっと勝ち続けていたところ。受が攻だけでなく家族親族、取り巻き、学校の生徒等々かなり愛されているが、元々の容姿端麗さだけでなく本人の優しさやスペックの高さ、努力などに裏付けされていて楽しく読めた。
二人の生い立ちや抱えている色々にも共通点があり、惹かれていく過程にも違和感なく入っていける。
ちょっとえっちなシーンもあります。面白かったので続刊も買おうと思います。